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ターンオーバー、石膳, 坐膳、桧, 圧縮

 神戸・トアロード・アートクラフトフェア(2011.10.8-9)に初めて出店して、色んな方々とお話をさせて頂いた際、圧縮ひのきにご興味を持って頂くとともに、様々なご質問や疑問を頂戴しました。
 その答えはこのHP内に記載しておりますが、早見表的に一度にお答えするページとして「Q&A」ページを作りました。
 (今後もお客様やお問い合わせ下さった方のお声に反映するべく内容を追加していく予定です。)

白い色の桧が褐色系なのはどうして?

圧縮する工程で内部の細胞や細胞壁を柔らかくするため、水蒸気を130℃の熱のなかで含ませます(サウナ状態にします)。その後、材が元に戻ろうとする力(復原力)をなくすために180℃の熱で固定します。この熱処理によって、桧が褐色系に変化するのです。

香りを甘く感じるのはどうして?

180℃の熱処理で、木の内部にある糖分がフルフラールなどの成分に変化します。この生成成分は加熱香気と呼ばれ、焼き芋・コーヒーの焙煎の香りと同様に甘い香りを発するからです。


香りはどれ位の期間感じられるのですか?

桧の香りはα-ピネンなどで構成されていて、揮発性です。ですので、空気に触れると蒸発していきます。ホームセンターなどで販売されている約3cm角のダイズ状の桧ブロックを湯船で使用すると約1週間~2週間で香り成分はなくなってしまいます。それは、桧の内部には多くの空気の孔があり、そこに水分が入り蒸発する際、一緒に香り成分も一度に蒸発してしまうからです。
 この点、圧縮によって、①内部の空気孔が押し潰されていること、②香り成分が内部に凝縮されていること、などから香り成分の蒸発は小さくて長く保ちます。なお、具体的な期間は、サイズや使用環境によって大きく違いますが、約半分の厚みまで圧縮して前述の入浴用ダイズとして使った場合、数ヶ月間以上の長期にわたって香りを楽しんで頂けます。
 ただし、圧縮といえども表層面の香り成分はなくなっていきますので、時折、ペーパーサンダーなどで表面を磨いて頂くことが香りを愉しむうえで大事です。


スプーンなどの水洗いはじめ、水周りで使ってもカビは発生しないのですか?

木は栄養分を摂取して成長します。その栄養素はカビの好物でもあることから、木でつくられたものは表面をコーティングしない限り、カビは発生し易いです(コーティングすると木本来の温もりが軽減することなってしまいます。)。
 しかしながら、圧縮することによって、カビの発生を抑制する成分でもあるフルフラールが生成されて効果的であること、発生するためには、栄養以外にも温度・水分・空気が必要ですが、菌が侵入しようにも空気孔が潰れているので内部に入りにくく、内部に余分な水が少ないことから、カビが発生するリスクは小さくなっています。

 (参考)
 圧縮によって、空気孔が押し潰されている状況を示す電子顕微鏡写真。
 なお、画像の樹種及び圧縮率については不詳です。

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    (写真は「愛知県産業技術研究所様」のご許諾を頂いた写真です)

ゆらKujiがツルツルなのはどうして?

もともと桧は木肌が優しい(木目が素直でごわごわ感が小さい)うえに、圧縮で木目がぎゅっと詰まって表層が均質になります。
 加えて桧が持つツヤ出し効果がある成分が内部に詰まっているので、磨けば磨くほど表面に滲み出てきてつるつる感が増します。
 (木肌のつるつるした感じと心地好い香りは、副交感神経を活発にしてくれる効果があり、リラックスした状態をもたらしてくれますので、就寝時や仕事の合間に木肌を撫でるとリフレッシュ効果が高いです。)

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圧縮で強度は強くなっているのですか?

はい。元来、桧や杉は柔らかい建材として床材に使われてきました。ただ、柔らかいゆえに表面に傷が付きやすい欠点があります。柔らかくてクッション性が高いのは、内部に空気孔があるからで、それで床材に最適なのです。
 強度面では、圧縮によって空気孔が潰されて堅くなりますので傷が付き難くなります。また、木は湿気を吸ったりはいたりして息をしていますので、反りが出てきます。この点でも180℃の熱処理は、木の形を固定する方法のため、その形を固定するのにも効果があります。


圧縮材の製品の手入れ方法は?

圧縮すれど自然の木ですので、少しずつ表面は劣化していきます。スプーンなど水周りで使うアイテムは、少し白くなってきたりしますが、乾いた細めの布やペーパーサンダーで磨いて頂くと内部のツヤ出し成分が出てきて光沢が戻ります。少量のオリーブオイルなど塗り込んで頂くとその効果が高まります。
 また、水には強い圧縮桧製のものですが、時折、通気性のある日陰で乾かしてください。

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